戒厳令下のフルオさん

- 続 FOOL ON THE WEB -

東京の明治通りを旅する

触発された。完全に触発された。

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銚子駅から犬吠埼まで歩いたが、海以外も見どころ満載だった - ココロ社

を読んで、ノスタルジーではなく「インターネットってこういうものだ」と思った(主語がでかい)。

 

なので僕も記事を書く。思えばブログを書かなくても「どこかに出かけて写真を撮る」ということはしていた。ちょろちょろっとSNSに載せることはしていたけれど、やっぱりブログだ。エントリーだ。

 

GW前に母の万年筆の修理のために千石の万年筆店、『川窪万年筆店』(ここもとっても面白い店だった)に行って、その帰り千石から池袋まで歩いて、さらに興が乗って池袋から新宿まで明治通りを歩いたら、面白そうな被写体が色々あったので、「今度撮りに行こう」と思ってた。GW明け、気力と暇があったので早速実行してみた。GW前とは逆で今度は新宿から池袋へ向かって。

 

なお、今回は、撮った写真を良かろうと悪かろうと全部載せる。下手な写真を晒して恥をかいてみようと思う。ということで行程で撮った写真、見る人が気持ち悪くならないように「画像回転」で違和感のないようにするだけで、ほぼ無加工で載せていく。

 

ということで新宿五丁目の交差点を歩いてすぐにある花園神社。のっけから露出アンダー。でも修正しない。

 

と思ったら今度は露出オーバー。もしかしたら普通に見える人もいるかも知れないけれど、僕の基準では露出オーバー

 

これが僕の基準では適正露出かなー。プロカメラマンには「アンダー目が好きなんですね」ってよく言われる。

 

ちなみに今回の撮影はすべてフィルム。というか今は『カメラ』といわれるものはフィルムカメラしか持ってない。技術の進歩についていけなくなった。ついていけなくなったのでついていかないようにしたら、かえって面白くなった。

 

東京の繁華街によくある薄い建物。

 

前の写真がフォーカスあってないかも……。と撮りなおしたらむしろこちらがフレームアウトで失敗写真。この辺がシロウト。

 

このカメラはまだ無意識でしっかり撮れるというほど慣れていないので、露出計で露出を確認して、絞りとシャッタースピード決定して、フォーカス合わせて、フレーミングして……。っていうのがリズミカルにできるようになるまで数枚かかる。

 

今ガソリンスタンドって減ってるよね。それと近頃っぽいビルの対比が面白かったので撮ってみた。35mmのアオリなので水平垂直が無茶苦茶。これも盛大にガソリンスタンドの屋根の水平が狂っていたので大幅に回転修正した。

 

こういう無機物が連続している写真って被写体としてそそられるんだけれど、正直僕は得意ではない。

 

で、一枚撮ってから先に進んだら、もっといい被写体が出てくるのは「写真散歩あるある」。

それにしてもこういう写真は下手だ。技術的には背景の処理が下手なんだろうけれど、印象的にも説明調の写真にしたいのかハッとさせる写真にしたいのかどっちつかず。

 

で、歩いていたら偶然に行き当たったので撮った。女子学生さんを取りたかったわけではなくて、自転車の人と学生さんが同じ格好をしている偶然が面白かった。特に足の開き具合。

でもこういう写真は、今は載せないほうがいいのかもね。というかこういう言い訳のような説明を書くこと自体が無粋。

 

新大久保に近くなって、アジア風のお店も増えてくる。グラフィティとアジアと窓の形と思ったのだけれど、どうにも締まりのない写真だ。

 

こういうの苦手だ。交差点で交通安全運動のテント設営をしている町内会のご老人たちを撮ったほうがよかった。

 

絶滅危惧種のビル下のガソリンスタンド(ここも撤去中)。ホントこういう写真は下手だ。下手なのでこのガソリンスタンドの「良さ」を言葉で説明すると、中二階の部分にオイル交換やタイヤ交換をする間に待っている「喫茶店」がある。中二階の喫茶店というのがポイント。昭和生まれの人は親のクルマの整備を待つ間、こういうところでクリームソーダ飲んだ記憶があるんじゃないだろうか?僕はある。

どうもこのところ、こういうガソリンスタンドが気になっていて、今最も気になっているのは、渋谷の宮益坂上のガソリンスタンド。

 

ホンっとガソリンスタンド好きだな。そして写真下手だな。

 

「切り取り系」の写真。ネガフィルムにしてはよく色が出たと思う。

なお、今回使用したフィルムは『Kodak ULTRAMAX 400』。これをスキャナで取り込んでLightroomプラグインNegative Lab Pro』で現像してる。設定はデフォルト。

 

写真見返してたら、これはiPhoneで撮ってSNSに投稿するほうがいいんじゃない?って思えてきた。

 

やっぱり人物が入っているほうが好きだ。現像から上がってみたら左側の人が小学生に見えるけれど、老夫婦。町内会の仲良しさんかもしれない。

 

やっぱり建物の写真でも人が入っているほうがしっくりくるんですよ。しかし左上の信号機の入り込み何とかしろ、俺。

 

これは古びて趣のある事務所だなぁと思って撮ってみたら、その趣が全くフィルムに残らなかった写真。

ちなみに今18枚。36枚撮りのやっと半分です。さらにさらに続きます。SNSに慣れた人には耐えられない長さでしょ?これがブログなんだよ!

 

これ、無人の店内の醤油瓶にフォーカスして、開店前の静けさ(かっこいい言い方だな)を表現しようとしたのだけれど、急にお店の人が出てきて(不審に思ったのかもしれない)意図しない写真になってしまった。人が入っているのなら店前の提灯も含めたパンフォーカスのほうが良かったかもだけれど、こういうのが面白かったりする。

 

学習院下のあたり、人ではなく電車が待つ『踏切』。撮る寸前、ベビーカーがひっくり返りそうになって、ハプニング写真になるところだった。

ちなみに電車に書かれた文字は狙ったものではありません。

 

明治通りをちょっと離れて、神田川に架かる橋を渡る荒川線を撮ろうと思ったのだけれど、肉眼で見るより橋が遠かった。こういうところ、デジカメならばすぐに確認して撮影場所を変更したりできるけれど。あと、ズームだったらフレーミングを工夫したりできるけれど。35mm一本勝負だったのでこういう写真になった。

仕事で景観写真を扱ったりもしていたのだけれど、人間の眼って注目したものに無意識にズームできたりするんだよね。今回はこの人間の眼の素晴らしい能力が失敗の原因。

でもいいんだ。

 

で、しつこく3枚撮ってしまった。同じ場所で何枚も撮るのはデジカメからの悪弊。フィルムカメラはフットワークを軽く。

そのうち慣れてくるだろう。自分に乞うご期待。

 

都電荒川線の消失点」。なんて格好をつけてみたり。

はてなで映画エントリを挙げているDirk_Diggler(id:dirk-diggler)さんはこういう写真を撮るのが上手で、いつも感嘆して憧れているのだけれど、実際撮ってみようとすると全く近づけない。

 

学習院下。ちなみにGW前にロケハン(という名の散歩)するまで、都電荒川線が早稲田のほうまで走っているとは知らなかった、というか認識できていなかった。早稲田のほうにチンチン電車が走っているなぁという感覚はおぼろげにはあったのだけれど……。こんなにぐるっと回っているのだとは思ってなかった。これも都内を散歩するようになった収穫。

なお、『さくらトラム』と呼ぶつもりは今後一切ない。

 

千登世橋。もともと、この橋に行き当たって写真を撮りたいなと思ったのがきっかけ。

 

これ、そこそこ露出うまくいっていると思う。トレーラーと合わせて『鉄』っぽいし。

たまには自画自賛したいのだ。

 

これも、まあいい写真なんじゃないだろうか。

ちなみに、フィルムカと古いレンズで撮っているけれど、いわゆる「クラシックフォト」っていうのは今のところあまり興味はない。というか、ややこしい性格なので、ああいう写真は「正統派の写真」が取れるようになってから撮ってみたいと思っている。「クラシックフォト」自体は大好きだし、いずれは撮ってみたいと思っているけれど、今は「どれだけデジカメと遜色のない写真が撮れるか」が面白い。

 

こういうの、『映え』るのであれば、「あちゃー!工事中か!残念!」になるんだろうけれど、こういうの大好き。警備員さんの並びとか誘導の矢印とか、僕にはとても面白く感じる。自己満足の世界でいいのだ。

 

千登世橋からぐるっと回りこむ交差点、っていうのを撮りたかったのだけれど、もう少し視点を上げないとわかってもらえないね。

 

千登世橋あたりから都電荒川線明治通りから離れてしまうので、もう少し都電を撮りたいなと思って明治通りを脇道にそれた。そうしたら雑司が谷駅の手前でいい感じの蛇行ポイントがあったのでちょっと粘ってみた。

満を持して撮ったのだけれど、電車正面に架線が重なっちゃった。シャッター押しながら「あちゃー!」って思った写真。

 

で、架線がかからない反対側の電車を待って撮ったのだけれど、雰囲気としては前の写真のほうがよかったと思ってる。これが写真の面白いところ。

ちなみに僕には鉄道写真を撮る腕前はこれっぽちもない。

 

で、どうせ明治通りを離れてしまったのだからちょっと道草してみようと思って歩いていたらすごい坂道に出くわした。

「のぞき坂」って名所。アニメ映画でも使われていたらしい。

こういうの、以前の見せたい欲バリバリの旅ブログをやっていた時には、しっかり下調べして満を持して臨んでいたと思うけれど、そういうことはしない。むしろ何の下調べもせずにたどり着いた俺エライ。

なんでもない自分の日常を記述するのがブログの良さ。そして自分の日常が他人の非日常だったりするのがとても楽しいことなんだ。

左側の歩道を駆け下りてゆく娘さんとお母さんがとっても微笑ましかった。

 

で、この辺を歩いているとそこここに「鬼子母神まで〇m」って出てくるので言われるままに……。入谷の鬼子母神朝顔市の時によく行ったけれど、都内には何か所ぐらい鬼子母神があるのだろう?(調べない) あと、新井大師も何か所あるんだろう?(調べない)

 

ということで、36枚撮りフィルム一本分(フィルム送り失敗あり)、お付き合いありがとうございました。

 

このエントリも新宿から池袋までなら、「新宿伊勢丹」から始めて「池袋西武」で終わらせれば収まりがよかったのだろうけれど、全くの自分の趣味で撮っていたものだったので起承転結みたいなものはない。SNSがこれほど一般的になる前は、ブログの戦略として「収まり」とか、今でいう「映え」みたいなものを見せるというのがあったけれど、今ブログではそういうものはむしろ邪魔かもしれない。というか、もともと以前あったような戦略的なブログでも、意図しないポロっとこぼれ落ちてしまった「偶然」が楽しかった、はてなの人たちはそういうのを楽しんでいたところもある。

という、とりとめのない、何を言っているのかもよくわからない締め方で今回のエントリーはおしまい。

 

(久しぶりなのでこの程度を書くのに二時間半もかかっちゃったよ……)