戒厳令下のフルオさん

- 続 FOOL ON THE WEB -

疑心暗鬼

今日の起床は7時。妻が出勤の準備を始めるのに合わせて起きました。僕が起きて食卓についた時、妻はちょうどコーヒーを淹れてくれていて、二人で他愛ない会話を交わしながらコーヒーが落ちるのを待ち、僕はブラックで、妻は温めた牛乳でコーヒー牛乳を作って飲みました。その後妻がお化粧とか洗面所で準備を始め、僕はその音を聞きながら2杯目のコーヒーを飲んでいました。

 

妻が出かけた後、明日は寒さも緩むようで、これからどんどん厳しくなっていくであろう外出制限の前に釣りに行く最後の機会かもしれないと思い、リールにラインを巻こうとは思うんだけれど、そんな大したことない作業がひどく億劫に感じられて、頭の奥の方が重い感じがするのもあって、結局一日中布団の中にいました。

 

夜になってやっと買い物に出かける気になり、20時ごろに家を出て駅のショッピングセンターに向かいました。いつもは線路沿いを歩いていくけれど、今日は街の様子はどうなんだろう? 1回目の緊急事態宣言の時のようにテイクアウトもあるんじゃないかと思い、駅南側の賑わっているエリアを歩いてみました。多くの店は20時で店を閉めて、入り口から見るとギリギリに入ったお客さんたちが急いで食べている様子が目に留まりました。何軒かの店は20時以降もテイクアウト営業だけで店を開けているようでしたが、行った時間が遅過ぎたのか1回目の緊急事態宣言の時のように店先にお惣菜を並べてテイクアウト販売をする店はありませんでした。

 

今回の緊急事態宣言に入って感じることなんだけれど、1回目の時のような「みんなで乗り越えよう」という街の雰囲気は僕は感じられなくて、なんだか相互監視のような、「あの店(やあの人)はルールを守ってないんじゃないか?」と訝る気配が感じられてとても嫌な気分です。こうやって日常のことを書いている日記もなんだか見張られているような気がします。気分の問題なんですけれど、「あの人もやっているから私達もそれにならって自粛しよう」というのは(嫌いな人もいるだろうけれど)僕は賛同できるのですが、「私が自粛しているのにあの人は自粛していない。許せない」というのは僕が最も嫌うところです。実際、僕が住んでいる地域にも20時以降も営業を続けている店が一軒ありますが、もしそのようなトラブルがあったとしたら、僕は行ったことのない店だけれど目に見えるかたちで応援しようと思っています。

 

スーパーから帰ってくる時も近くの公園で若い子達がバイクで集まっていました。物分かりの良いおじさんになる気はありませんが、自分がその子達の年代だった頃のことを考えると、深夜のファミレスに勉強と称してみんなで集まってだべっていたし、時間は20時半。若い子達にとってはまだまだこれからな時間。いつもなら駅前のマックやショッピングモールのフードコートなんかで騒いでいたんだろうな。公園でも騒いでいるからそのうち隣のマンションの人が警察に通報して解散させられちゃうんだろうな。なんだかかわいそうだなと思いながら家に帰ってきました。

 

2020年1月13日 23:45 自宅のPCの前にて

電話工事

今日の起床は8時半。妻が起きている物音がして目が覚めました。起き上がって食卓についてコーヒーをカップに注ぎながら妻に朝の挨拶をして、妻はこれから出勤の準備かなと思ってふと時計を見るともう9時近く。あれっと思って妻に聞くと今日は休みを取ったとのことでした。先週末に「私は4連休」と言っていたのでてっきり僕は金曜日に半休をとって(月曜日までで)4連休なのかと思っていたら、今日休みを取って4連休ということだそうです。

 

コーヒーを飲み終わったところで、僕も今日は寝坊してしまったと思い、あたふたとタンスの上に乗せた荷物の移動を始めました。今日は午前中、NTTの屋内配線工事が入ることになっています。昨日寝る前に電話線のジャック周りを片付けて置こうと思っていたのだけれど、疲れて寝てしまい、今朝になって慌てて片付け始めました。業者の人が来るのは昼近い時間になるとのことでしたが、のんびりしているとあっという間にその時間が来てしまいそうで、少し慌てました。

 

妻が出掛け、しばらく待っているとチャイムが鳴り、業者の人が来ました。業者の人を招き入れて、我が家にはジャックが2ヶ所あること、今使っているジャックを引き続き使いたいことを告げると、今使っているジャックは工事ができないかもしれない、ケーブルを引き込むための配管が通っていないと言われました。その時はそうかそんなものかと思ったけれど、業者の人がもう少し詳しく調べている間に、いやいやちょっと待て、今の場所じゃないとまた新たにモデムを置くスペースを作らなきゃいけなくなる。今乾物をストックしている棚を整理すれば置けるかもしれないけれど、食品と通信機器一緒に並べるのはなんか嫌だな(それよりなにより妻がいい顔しないだろうな)と思い、工事ができないようなら配線更新は断ろうと思いました。

 

業者の人にそのことを告げると、結構そういうケースはあるようで、ではNTTのリニューアルセンターに工事不可の旨連絡してみます。何かあったらNTTから連絡があるかもしれませんと言われました。業者の人は開けたジャックを直して帰って行き、無駄足をさせて悪かったなと思いながらも、なんかちょっと釈然としない(事前に大家と交渉して図面とか見せてもらうような進め方できなかったのかな? 集合住宅なのに個別に対応って要領悪いな)感じもあり、肩透かしを食らったような気になる出来事でした。

 

2020年1月12日 22:30 自宅のリビングにて

花びら餅の味

今日の起床は9時半。目覚めた時の気分は少し良くなっており、今日は少し動けるかなと思いながら起き上がりました。妻はもう起きてコーヒーの準備をしてくれていてトーストを焼くところ。僕も一枚すすめられたけれど、眠くなってしまうような気がしてコーヒーだけを飲むことにしました。妻は趣味のジャムをあれこれ塗りながら、トーストを美味しそうに食べていました。

 

妻の朝食が終わった後、今度は抹茶を点ててくれて和菓子と一緒に楽しみました。妻の実家ではお正月、いやお盆もだな、とにかく妻が帰ると朝食後の一息に抹茶というのが定番で、帰省しなかった今年は、自分達の家で食後の抹茶を楽しんでいました。その流れで抹茶セットがまだ仕舞われずに出ていて、お正月が過ぎた今も抹茶を楽しんでいます。今日の和菓子は花びら餅。お正月の定番で1日にも食べたけれど、今度は別の店のもの。花びら餅なんか何処も同じだろうと思うと結構違って、1日に食べたものは牛蒡の香りが強くて味噌餡は甘め、今日食べたものは牛蒡の味が強くて味噌餡の塩味が強め。あらためて比べてみると結構違うもんだねと妻と笑いながら、朝食後のひと時を過ごしていました。

 

その後入浴し、昼ごはんを駅前に食べに行った後、少し長めの散歩をして帰ってきました。

 

(昨日は疲れて早くに寝てしまい、一日後にこの日記を書いています)

 

2020年1月12日 17:10 精神科の待合室にて

気休めは結構

今日の起床は9時半。妻が出掛けるようで寝坊したと慌てて用意しているところで目が覚めました。妻はバタバタと出かけて行き、僕はコーヒーを飲みながらぼーっとしていました。椅子に座っていても身体は一向に暖まってこないし、調子は悪いし眠気はやってくるしで、30分ほどでまた布団に戻ってしまいました。その後も少しお腹が空くとパンとか冷蔵庫の残り物を食べて、昨日に引き続き一日中寝ていました。

 

よく、「長いトンネルにも出口はある」とか「やまない雨はない」とか言いますが、僕はトンネルの中が暗いのが嫌ですし、雨で濡れるのが嫌です。あと病気は建築物や天気ではないので、治らないことだってあるのです。

 

2020年1月10日 23:05 自宅の布団の上にて

アンダーコントロール

今日の起床は10時半。7時ごろに一旦目が覚めてコーヒーを淹れようとしたのですが、やっぱり眠いから寝ようと思ってこの時間まで寝ていました。起きた時に気力が落ちているのがはっきりわかって、せっかくの休みなのにあまり良い一日にはならなそうな予感がありました。普段休日には朝食をとるのですが、今日は食欲がなく、妻が勧めてくれた餅を断って、コーヒーを飲み終わったところでまた布団に潜り込んでしまいました。

 

その後、妻に掃除をしようと言われたのですが、起き上がる気力がなく、僕の担当分は明日やることにして寝ていました。昼になっても食欲がなく、そのまま眠り続けていました。午後、妻が窓の断熱材を貼り始めたけれどそれを手伝う気力もなく、今日は全て妻に任せっきりで何もできない一日でした。

 

夕方ようやく起きられるようになり、最寄駅のスーパーに夕飯の買い物に行ったのが、今日やっとできた行動でした。できればこういう日は無くしたいと思って、日記を含めて予兆をモニタリングする活動はしているのですが、何年経ってもうまくコントロールすることができません。

 

2020年1月9日 20:50 自宅のPCの前にて

写真撮影お断り

今日の起床は10時。妻が午後勤務にしてゆっくり寝ており、僕もそれに合わせる形で遅く起きました。起きた時には妻はもうだいぶん準備を進めており、あとは着替えて出かけるだけになっていました。僕も遅くなってしまった朝の薬を飲んで、コーヒーを飲みながら妻の準備を待ち、準備が整った妻を送り出して朝のタスク(と書くと義務的に聞こえるけれど自分がやりたくてやっているタスク)を終えました。

 

妻が出かけた後、温まっている風呂に続けて入ろうかと思ったけれど、その前に実家の母に電話しよう、思いついた時にやっておいたほうが良いと思い名古屋に電話しました。電話では最近の暮らしぶりに始まり、名古屋と千葉(と東京)のコロナの状況、年賀状の話になってそこから親戚の近況になり、寂しい独居老人(うち一人は僕、昼間のみ)同士、一時間を過ぎる長話になってしまいました。母の方に他の電話がかかってきたので切ったけれど、それがなければもっと喋っていたかもしれない。少し前まで母との長電話は苦痛だったけれど、やはり僕も昼間喋る人がいない、そういう環境が長くなってから、いつのまにか苦痛ではなくなりました。

 

電話の後は風呂へ。調子が戻ると次の活動への移行がスムーズにできます。温めておいた風呂に長く浸かって少しリラックス。と言っても最近は緊張する場面があまりなくリラックスしてばかりなので、以前のように風呂に浸かっても息を吐いてのんびりするようなリラックスした感覚はあまり感じられなくなりました。風呂でリラックスというのは悪くないとは思いますが、こうして全リラックスな生活をしていると、風呂で「しか」リラックス出来ない状況というのは、少し追い詰められた状況なんだろうなと思うようになりました。

 

入浴後は昼食を兼ねて外出。電車に乗り浅草橋で降りて、お気に入りの天ぷら屋さんへ行こうと思ったけれど、駅を降りたところでなかなか営業していない趣深いラーメン屋さんが営業しているのが目に入りました。これを逃すと次のいつ来られるかわからないと思い入ってみることに。味噌チャーシューラーメンを頼みしばし待つと、もやし、ひき肉、コーンの具に分厚いチャーシューが乗ったラーメンが出てきました。もやしとひき肉は炒められた後スープで煮て、コーンは別に炒められて(?)乗っており丁寧に作られた味噌ラーメンでした。やっているのが老夫婦で、あまりせかせかしていない感じもあり、今後のコロナの状況ではまた休みに入ってしまうかもしれない、いい時に食べることができてよかったと思い店を出ました。

 

その後、秋葉原に向かい、ドトールでコーヒーを飲んで釣具屋に向かいましたが、ラーメンで汗をかいたせいか、日が陰って風も強くなったせいか歩いていると寒くなってしまい。早々に用事を済ませて秋葉原駅の混雑は避けて浅草橋から電車に乗り帰ってきました。

 

そうそう、ラーメンの写真を撮ろうと思っていたけれど、美味しそうで手をつけてしまって撮れませんでした。あとで壁に貼られたメニューを見たら、「写真撮影お断り」と書いてあって、写真撮らなくてよかったと思いました。

 

2020年1月8日 21:05 自宅のキッチンにて

緊急事態宣言

今日の起床は7時。妻の外出にはなんとか起き上がって送り出すことができました。このところ続いている、4時半ごろ目が覚めてそのまま起きていて、妻のかけたアラームを少し虚しい感じで聞いて、妻が起きだした頃にタイミング悪く眠くなる、というパターンだったのですが、正確には目が覚めてリビングの時計を確認すると7時18分でした。

 

そのあとは天気のせいもあり(何度も言うけれど天気のせいにはしたくない)また横になっていて、午後になってさらに低気圧の通過で調子が落ちてしまって、しようと思っていた実家への電話もできず、夕方まで布団にくるまっていました。夕方というかもう夜、今になってやっと起き出して髪の毛を整え、服を着替えて、米を研いで炊飯器のタイマーをセットして(四半世紀前のウチの炊飯器はタイマーをセットすると ジジジ…と半角カタカナで唸ります)、買い物がてら駅前の喫茶店に来ました。

 

この日記には何度も書いているけれど、鬱(僕の場合は鬱から双極性障害)になると多くの人が天気で調子が左右されてしまう。いや、天気で調子が左右されてしまうのは健康な人でもあると思うけれど、鬱になると、その不調を乗り越える精神力が折れてしまっていて、天気の悪い日に調子の悪さを乗り越えることができず、日常生活に支障が出てしまうように感じています。鬱がなかなか理解されないというのは、健康な人が「そんなことなら私だって無理して乗り越えてるよ」と思うその『無理』っていうのが本当に情けないほど効かなくて、本人も情けないと思っていて、でもどうすることもできなくて、なんだけれど健康な人だって無理しているところなだけに、なんであの人は楽をしているのかと思われがちで、そういったことでなかなか理解されないというのも仕方のないことなのかなと思っています。そういう僕も、健康な頃には剣道と柔道の経験もあって精神力は人並み以上にあるという自負があり、休みがちな人を精神力の弱い人だと思っていました。

 

ノコノコと喫茶店まで来てしまったけれど、今日、関東地方に二度目の緊急事態宣言が出されました。『戒厳令下の〜』という、この日記の題名(考えてみると日記に題名をつけるって変だね)は一度目の緊急事態宣言が出されていた時期で、当時はこの後ロックダウンかもしれなくて、本当に戒厳令みたいなことになっちゃうんじゃないかと思ってつけたのですが、二度目の緊急事態宣言の今、戒厳令的なものが現実になるかもしれません。ただ、町の人たちの雰囲気も自分の心情も、一度目の何十倍という感染者が出ているのにもかかわらずどこかのんびりとしていて、破滅に向かうことを決めてしまった群衆の行動のようで、どこか恐ろしさを感じます。

 

2020年1月7日 20:05 駅近くの喫茶店にて