戒厳令下のフルオさん

- 続 FOOL ON THE WEB -

閉じていく世界

今日は7時半に目が覚めましたが、妻が出かける8時くらいまで横になっていました。起きてゴミを出し、妻を送り出してから実家の母に電話をしました。母も暇を見て余しているようで、近所の川沿いの散歩では飽きてしまったとしきりに言っていました。歳をとってすこし慎重になったようで、地下鉄に乗るのはまだ怖い、繁華街のデパートに出るのはまだ怖いと言っています。無謀なことをされるよりもいいのですが、母も歳をとったなとすこし寂しくなります。これからは母の老後のことも考えていかなくちゃならないと思うとすこし憂鬱になりますが、避けて通ってばかりいると後で後悔することが目に見えているので、しっかり向き合わねばと感じています。

 

またネットの話題になってしまうのですが(オフラインの活動がほとんどできないので仕方ない)、ツイッターユーザーの一部にクソリプ防止機能がついたとのこと、どんな機能なんだろうと思って調べてみたらそのユーザーがフォローしている場合だけリプライが可能な機能だそうで、ちょっと残念に思いました。たしかに芸能人など、有名な人にはおかしなリプライがきて大変な面があると思うので、ここからはネットの一般論になりますが、フォロー外からのリプライをクソリプとして十把一絡げにしてしまう乱暴さと、フラットで自由だったはずのネットの変化にやや失望しています。先ほども言ったように、そして今まさに問題になっているように、心ない言葉をぶつけられるという問題が避けて通れませんが、見知らぬ人から示唆に富んだ意見を貰うのがネットコミュニケーションの醍醐味ではなかったか? 物理的には到底出会えそうもない遠隔地から同好の士を見つけ出してゆるく繋がるのがネットの良さではなかったか?

 

ツイッターのこの機能に留まらず、最近ラウンチされるウェブサービスは、「閉じた」サービスが多くなって、僕自身はあまり興味を持てません。いわゆるホームページからやってきているものとしては、ロートルの遠吠えなのかもしれませんが、ホームページという島はできたけれど島と島とのやりとりはカモメさんか小瓶に詰めた手紙でやり取りするしかなかった時代から、SNSになって島はずいぶん小さくなったけれど電話線が通って自由におしゃべりができる時代になったのに、せっかくいい時代になったのに、逆戻りしているように感じます。

 

SNSで誰に向かうでもなく情報発信していたら、「あなたもブログで情報発信してみたら?」と拾い上げてもらった経験がある身としては、どんどん閉じていくネットの世界が非常に残念に思います。

 

2020年5月25日 18:45 駅から少し離れたファーストフード店にて