戒厳令下のフルオさん

- 続 FOOL ON THE WEB -

自分のなさ

今日の起床は7時。ほぼいつもどおりの起床でした。いつものように薬を飲み、そのあとコーヒーを飲みながら妻の準備を眺め、外出を見送りました。その後、置きっ放しにしていた申請書類を食卓に持ってきて広げ、もう一度自分が書くべきところを確認しました。確認しはしましたが、記入する分量をみて、あっ、これは下書きが必要だ。下書きするために記入用紙をコピーしてこなきゃと考えて作業が止まってしまいました。別に下書きはそこいらの紙やノートだっていいはずなのですが、これが逃避行動というやつなのでしょう。もう少し尻に火がつかないと始めないような気がします。

 

それでいつものようにiPadを布団に持ち込んで寝ているような起きているような怠惰な時間を過ごしていました。14時半ごろに安倍首相が辞任するとの報道があって、にわかにツイッターも喧しくなりました。安倍首相はなぜあそこまで支持する人がいたのだろうと考えた時に、あの人は支持する人たちの憑代みたいなものだったのではないかと思います。彼の信念に支持者が賛同するというより支持者の信念を彼がある種増幅して声高に叫ぶ。そういう “自分のなさ” が、支持を集めたのではないでしょうか。

 

僕が通っていた高校は比較的自由な校風で、一部の教師からすると “自由を履き違えている” ように見えたようです。確かに自由を謳歌しすぎた面もありましたが。その時にそいつら “統制派” の教師たちがやったことは、僕たちの自由をだらしないと感じていた一人の生徒を引っ張り込んで、“生徒の側” から改革させようと、全校集会で一席ぶたせることでした。なぜかあらかじめそのための時間をとって。その生徒にしてみれば、自分の心からの主張だったのかもしれませんが、僕の目には教師が吹き込んだテープを再生しているように映りました。

 

今、安倍首相の記者会見を見ていると、その時に担ぎ出された生徒のビー玉のような目を思い出します。

 

2020年8月28日 23:05 自宅の布団の上にて