戒厳令下のフルオさん

- 続 FOOL ON THE WEB -

スーパースプレッダー

今日の起床は6時半。妻が起きる少し前に目が覚めました。妻は今月から30分早い出勤、そのかわり退勤も30分早い、にシフト替えしたそうで、朝の時間帯も30分早くなりました。いつも寝起きでグズグズしていて妻にやってもらってばかりいたコーヒーメーカーのセットを久しぶりにして、コーヒーが入る前に薬を飲み、まだ淹れている途中のコーヒーメーカーから一杯だけ先にもらって飲んでいました。

 

妻が支度を終え外出すると特にすることもなく、正確には書類書きの仕事があるんだけれど過去を振り返る必要があり、全く気がすすまない。今週には、今週にはと思いながらもう2週間以上経ってしまいました。今日は調子的にも意欲がかなり落ちており、何か生産的なことをしようという気が起きない。iPadでネットを見ながらのんべんだらりと過ごしていたら、あっという間に夕方になってしまいました。

 

何も有意義なことをしていないのでネットの出来事ぐらいしか書くことがないのですが、コロナ禍の初めに感染して亡くなった芸能人の親族が、故人がヘビースモーカーだったと噂されているけど、ヘビースモーカーどころか喫煙もしていませんでしたとツイートして、少し話題になっていました。ちょうどリアルタイムでそのツイートが流れてきたのでTwitter上の噂の出所はどうだったのだろうかと検索して噂の書かれたツイートを見て、学生時代のことを思い出しました。

 

学生時代、ある厳しい教授のテストについてデマが広がったのですが、そのデマに関わっていたのが僕の友達で、そいつはデマの発信元ではないのだけれど、推定の情報を確定に変えてしまった。つまり、「Aかもしれない」という情報を「Aだ」と変えてしまった。「Aかもしれない」であれば、あぁ、そういうこともあるかもねと流せていた人たちも、「Aだ」と断定情報になると黙っていられず、間違った情報は瞬く間に広まってしまいました。

 

ちょっとした会話からそいつが犯人だということに気づいて、当時かなり激しく追求したのだけれど、そのときの友人の態度は、「え? 僕何か間違ったことした?」というものでした。そいつにとっては、「Aかもしれない」という情報と「Aだ」という情報は同じものであるらしい。だからあとから広まった噂を聞いても全く罪悪感を感じていないようでした。今回のデマについても、初出とみられるツイートから「あの人はヘビースモーカーだったらしい」というツイートがあって、ほどなくして「あの人はヘビースモーカーだった」というツイートがかなりの数見られました。たぶんこうしたツイートをした人たちも、多くが僕の友人のように、「Aかもしれない」と「Aだ」を区別しない、自分としては悪意のない人だと思います。

 

もちろん一番悪いのは噂の震源地となった人であることは間違いないのですが、「Aかもしれない」を「Aだ」に変えてしまう人、悪意がないだけに始末に負えないというか、迷惑さでは震源地と変わらないように思います。そしてそういう人達が広めてしまう噂で、東日本大震災でも今回のコロナ騒動でもずいぶん混乱させられているように思います。世の中にはある一定数、情報の確かさについて頓着しない、悪意なく偽情報を広めてしまう人達がいるんだということをしっかりと認識しておかなければいけないように思います。

 

でも一番無自覚で注意しなければいけないのは、この記事を「そうだよねー」と人ごとのように読んでいる人達なんですけれどね。

 

僕を含めて。

 

2020年8月4日 21:45 駅前の喫茶店にて