戒厳令下のフルオさん

- 続 FOOL ON THE WEB -

街の空気

今日の起床は9時。妻が先に起きていてコーヒーを淹れてくれていたのでそれを飲み、昨日レストランで買ってきてくれたロールパンを2個、ヨーグルトにブルーベリージャムをかけたものを食べました。昨日というか今日の明け方は強い雨が降っていて、雨の音で目がうっすらと覚めてしまうほどでした。雨はなかなか止む気配がなく、このままだと市内の川にいつものように氾濫警戒警報が出るかなと思っていたのですが、そこまでではなかったようで、スマホにもそれを知らせるアラートは出ていませんでした。

 

午後になると雨雲はかき消えてスカッと晴れ、セミが鳴き出しました。セミの声の中にはツクツクボウシも混じっていて、窓から射す午後の日差しも眩しい真っ白な光ではなく、黄色をを帯びた優しい光に変わったようで、夏が過ぎていくのを感じました。今日も寝床でグズグズとしていたけれど、夕方近くなってなんとか起き出し、妻と部屋の掃除をしました。トイレの水洗槽の水が流れるところが水垢で汚れているのが少し前から気になっていたので、クレンザーで磨き掃除。掃除機をかけている間部屋の窓を全て開けているので、夏の盛りが過ぎたとは言え、力を込める仕事をすると汗をかきます。

 

掃除の後、夕飯の買い物を兼ねて外に出ました。午前中に降った雨の湿気を感じるものの、ムッとするような暑さではありません。むしろ路上に残る雨が空気を冷やしているようで、少し涼しさを感じます。そういった気配を感じて駅までの道を歩いていると、自然と頭の中に鱒釣りをしている時の秋の空気が思い出されました。僕は趣味に関して色々なことに手を出していますが、どうも釣りが一番飽きない趣味のようで、街を歩いていてもその時々の陽射しや風のふき具合、空気の湿り気や匂いで、今まで釣りをしていて体に染み込んだ風景を思い出します。今日のような清々しい天気の時には、青く澄み渡った空の下での鱒釣り。春先の霧が出た朝には、明け方の朝もやの中、池にボートを出す場面。夏陽射しが強く、影になるものが何もない時には、真夏の山上湖。そういった感覚が染み付いてしまっているようで、無意識にそういう場面を思い出します。若い頃には後先考えず釣りにお金と時間をかけ続けていたけれど、そういう感覚が身につくっていうのは、ある意味贅沢なことなのかもしれません。

 

2020年8月23日 18:36 駅前の喫茶店にて